XLR/TRS入力端子を搭載した「PCM-D10」を試用してみた!

サウンドエコーの岡部です。
先日ご紹介しましたリニアPCMレコーダー「PCM-D10」ですが、試用してみました。
見た目よりもズ~と軽く、やや大きい分使い勝手の良好でした!(^^)

PCM-D10の大きさは、縦の長さが197.6mm、横が80.2mm、厚さ37.4mmとけっこう大きいんですよね。その割には質量が約480gでこれは電池を含んだ重量になりますけど、それほどでもないですね。軽い部類ではないかと思います。ん~先に発売された「PCM-A10」をそのまま大きくしたイメージですね。(笑)
電池を含んでと書きましたけど、PCM-D10は内蔵電池ではなくて乾電池で駆動させるんですよ。


さて、PCM-D10ですが、見た目がややプロオーディオっぽいというか、業務用機器のように見えるので難しく、使い辛いのではないか・・・と思われがちですが、そんなことはなくて、PCM-A10のようなポケットサイズから比べると巨大化したせいで、メニュー画面などで設定していた機能や切り替えスイッチが表に出てきたりしていて、わかりやすく、直感的に操作できるので、わりと使いやすいですよ。(^^) 

ここからPCM-D10の主な機能を少し紹介します。

まずはPCM-D10先端に搭載されているマイクですが、可動式高感度ステレオマイクロホンです。
「ズームポジション」・「ワイドステレオポジション」・「X-Yポジション」と3段階で切り替えができます。

ズームポシション


ズームポジションは、狙った音をクリアに録音するのに適していて、主にはインタビューなど取材などに向いています。

ワイドステレオポジション


ワイドステレオポジションは、その名のとおり広がりのある音の録音向きです。ホールなどの録音でステレオ感を出したい時などこのポジションです。

X-Yポジション


X-Yポジションでは、奥行きのある音がを録音したいなど、スタジオ演奏などに向いています。X-Yポジションは奥行き感以外に、音の定位もわかりやすです。

次に、PCM-D10の特長的な装備でもあるバランス入力に対応した「XLR/TRSコンボジャック」です。

 
コンボジャックというのは、1端子でXLR、一般的には「キャノンコレクター」と呼ばれていますよね。それとTRS/TS、フォンが一緒になっている端子です。最近は小型PAミキサー卓でもこのコンボジャックよく見かけますよね。この端子だと小スペースですみますしね。
ちなみに、キャノンコネクターはカメラやプリンターの「canon」とは関係なくて、アメリカのキャノン社が開発したコネクターなので通称でそう呼ばれているんですね~ 説明が足らないかもしれませんが、これはもっと詳しい人がネット上で書いていると思われますので、そっちを見てください。(笑)

さて、XLR(キャノン)ですが、ピュアオーディオなどバランス接続する際に使ったりしますので、もうご存知かと思いますが、こんな端子です。


写真の右のプラグが「メス」で左が「オス」になります。プラグには1・2・3と番号が記載されていて、1番-シールド(アース)、2番-ホット、3番-コールドです。これは国際標準なので現行の機材では、ほぼこの配列になっています。ただ古い機材などでは3番-ホットもあるので注意が必要です。

PCM-D10本体へはこんな感じで接続されます。


写真はLRと2チャンネル分接続してしています。ちなみにモノラル受けの場合は左側の端子、L側に接続するとLR両チャンネルに音声が振られるようになっています。

そしてこれがフォン端子です。

TRSではなくTSですけど問題なくつかえます。
接続はこんな感じに中央に差し込みしようします。


プッシュロックスイッチが付いていますが、これはXLRに機能していてフォン端子には機能していませんので、フォンを抜く場合はそのまま引き抜きます。XLRを抜く場合のみ「PUSH」スイッチを押し込みながら抜きます。

ここでPCM-D10本体に搭載されている端子などを紹介します。

本体右側面です。


写真が黒つぶれしていて全くわかりませんね・・・コメンナサイ

右からここにも外部入力端子があります。
ステレオミニ使用で赤い端子になっています。


この入力端子は切り替え式になっていて、スイッチで「LINE/MIC」の切り替えが可能です。

入力端子となりは入力レベルを調整するダイヤルがあります。やや大き目なダイヤルですね。昔のレコーディングウォークマンを思い出したんですけ・・・っていうか古いって!(笑)
左右独立した作りになっているとこがイイですね。

ダイヤルが独立しているので左右細かいレベル調整も可能ですね。

そしてMICのアッテネーター、SDカードスロットとUSB端子です。USBはType-Cです。


左側面です。

まずは左から、「LINE OUT」端子、「ヘッドホン」端子、「STEREO/L/R」スイッチでこれはモニター切り替えスイッチです。そして「LIGHT」スイッチです。LIGHTスイッチは液晶表示管の照明スイッチですね。

LINE OUT端子はこれもステレオミニになります。接続ケーブルは市販の「ミニステレオ⇔RCA」でOKです。XLR出力させたい場合は変換などを使用します。
参考ですが、こんなのを一つ二つ作っておくと結構便利ですよ。

モノラル出ししたい時はこんなので。

本体へ接続するとこんな感じになります。

「STEREO/L/R」スイッチはヘッドホンで録音・再生時のモニターをする際、ステレオ・L-CH/R-CHの各音声を確認することができます。

[ステレオ]

[L-CH]

[R-CH]

このモニター切り替えで各CHごとの確認がでるので録音中も安心感があります。

あとは「ボリューム」と「電源スイッチ」、「HOLD」です。
電源スイッチはスライドタイプのようなバネで戻るタイプではなく、スイッチとしてカチッと確実にON/OFFできるタイプです。

本体上面です。

主に操作スイッチです。

下側はXLR/TRS入力の選択スイッチです。

XLR/TRS入力を使用する場合はこのスイッチを操作する必要があります。
PCM-D10では+48Vのファンタム電源が搭載されているので、コンデサーマイクも本体へ直接接続ができスイッチONで電源が送り出せます。

そして、液晶表示管です。

写真はLIGHT ONの状態です。
表示は、L/Rそれぞれのピークレベル表示がされて、必要最小限の情報がわかります。液晶も大きくとても見やすいです。
そして左右のチャンネルのピークレベルを3のランプで表示しています。「-20db/-12db/Over」です。芸が細かいです!

さて、裏面を見てみましょう~

PCM-D10には三脚取付け用のネジが切られています。


え~三脚だとセッティングにあまり自由度がないので、今回はブームスタンドに取付けます。

ブームスタンドのネジです。


ネジは3/8です。いわゆるAKGタイプです。
定番のK&MやCLASSIC PROはこのタイプです。

PCM-D10の三脚ネジと比べると太くまるで違うのでそのまま取付けることは無理です。


このままでは取付けできませんのでPCM-D10とブームスタンドの間に変換ネジアダプターをいれます。

これです。

スタンド側が3/8でPCM-D10側は三脚ネジなので、1/4ネジでOKです。

こんな感じでブームスタンドに取付けができます。



三脚よりも角度や高さの自由度がありgoodです!
ちなみに変換ネジアダプターはトモカ電気社製です。取寄せ可能なので必要な方はご相談くださいね~(^^)/

話が飛びましたけど、電源は乾電池駆動です。
単3電池4本必要です。


アルカリ乾電池いれてますけど、マンガン電池でもイケます。
PCM-D10本体で電池の種類選択をします。

外部電源は本体にDC IN端子はありませんので、USB Type-Cから供給可能です。

最後に付属品にウィンドスクリーンとキャリングケースがあります。
風切り音などノイズ低減目的で取付けます。

スポンジですね。

取付けてみました。
ん・・・カッコがイマイチなんだよな・・・もうちょっと何とかならなかったのかな?(笑)
RODEとかでPCM-D10対応のウィンドスクリーン出してくれないかな・・・

キャリングケース

あ!折角なので録音してみたんですよ。
とりあえず、外部から音声もらったっつー体で。


フォン入力して、モニター用にヘッドホン「MDR-CD900ST」接続します。
外部LINE入力した際のスイッチ設定はこんな感じです。

PCM-D10のファイル設定をします。
メニューの中に録音設定があります。


写真に写っていませんが、CDレベルの44.1kHz/16bitまであります。また、MP3の設定も可能です。
対応録音形式は下記のとおりです。

録音形式

[リニアPCM(WAV)]
192/176.4kHz 24bit、96/88.2/48/44.1kHz 24/16bit (STEREO)
[MP3]
320/128kbps (STEREO)

PCM-D10本体には16GBのメモリーが内蔵されていて、リニアPCM 192kHz/24bit STEREOで録音しても約3時間15分の録音が可能です。44.1kHz/16bit STEREOならば、約21時間35分もの録音が可能になります。
それでも万が一の時がありますので、保険として、SDカードも本体へ装着しておくことをオススメしますけどね。

※PCM-D10にはスマートフォンで遠隔操作できる「REC Remoto」機能を搭載していますが、今回アプリをダウンロードして接続をこころみましたが、「PCM-D10は対応していないので、新しいアプリをダウンロードしろ・・・」みたいな文言のエラーが発生して接続できませんでした~残念!(>_<)

さて、リニアPCMレコーダー「PCM-D10」は2019年1月26日(土)の発売予定です。もうまもなくですね。ソニーストアでは先行予約販売中です~♪


>商品情報
リニアPCMレコーダー
PCM-D10
ソニーストア販売価格 49,880円+税

※2019年1月26日発売予定です。

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